更年期はちょっと動いただけでハアハア息を切らしたり、心臓がドキドキしたりしがちな時期です。
気になる「動悸」を年のせいにして流さないで、その原因、対策を知ることが大切です。
目次
更年期の動悸の原因は?
更年期の動悸の原因は自律神経の乱れか心臓の病気かどちらかのことが多いです。
自律神経の乱れ
自律神経は心臓の動きや呼吸もコン卜ロールしています。
自律神経が乱れると、少しの運動でも、あるいは動いていない安静時でも、心臓がドキドキしたり息がハアハア上がったりすることがあります。
心配ごとや不安があるときに動悸や息切れを感じやすいという人は、自律神経の乱れが原因かもしれません。
心臓の病気
心臓や、心臓に栄養や酸素を送る血管に障害があって起こる動悸や息切れもあります。
こちらの場合は生命にかかわることもあるので、医療機関で診てもらう必要があります。
動悸の種類
ひとくちに動悸といっても、いくつかの種類があります。
ドカンドカンと響く動悸
鼓動が大きく響く感じがします。このタイプが動悸を感じやすいのは、
- 夜間
- 静かな場所にいるとき
- ひとりでいるとき
- 苦手な場面や状況にいるとき
- 興奮や緊張をしたときなど
です。
これは、精神的なストレスから、普通の鼓動を大きく感じてしまうためだと考えられます。
逆にいえば、不安や緊張を感じたときは誰にでも起こる現象ともいえます。
更年期の女性は自分の身体の変化だけでなく、パートナーの健康、親の介護や死、子の就職や結婚など、人間関係でも悩みを抱えがちな時期です。
そういう心理的なストレスが動悸の背景にあるのかもしれません。
ポンと脈が飛ぶ動悸
一瞬、胸が詰まったり脈が飛んだりする感じがします。
これは不整脈のー種である「期外収縮」の場合がほとんどです。心臓を打つリズムが何かの拍子に一発だけ「ポン」と乱れ、その後少し休みが入ります。
健康な人でも期外収縮は起こります。実は、気づかないうちに起こっている人も多いのです。
症状が気になって仕方がない場合や頻発して期外収縮が起こり、心臓が疲弊する場合は治療が必要なこともあります。
ドキドキと小さく速くなる動悸
安静にしていても鼓動が小さく速くなる場合は、少し注意が必要です。
貧血やホルモン異常、心臓病などが原因で起こっているかもしれません。胸が苦しくなったり、めまいがしたり、ふらついたりというた症状がある場合は、医療機関へ行くことをオススメします。
更年期の動悸対策
動悸や息切れを感じたときや、動悸が起きそうと思ったときは、イスに座ったり横になったりして休みます。
作業の途中でもストップし、無理をしないことです。しばらく安静にし、症状が落ち着いてから作業を再開するようにします。
不安や心配を取りのぞく
精神的なストレスが動悸の引き金になりやすいので、できるだけストレスを溜めないようにします。ス卜レスが溜まってしまったら気晴らしをして解消します。
動悸のつらさは周囲には理解してもらえないこともあります。
「気のせい」とか「心配しすぎ」と軽くあしらわれて、よけいにス卜レスを溜めこむことにもなりがちです。どうしてもうラいときは、病院で検査を受けてもいいのです。
それで「病気ではない」とわかれば安心することもできます。何より大事なのは、自分だけで悩みを抱えこまないことです。
動悸が起きた場面をメモしておく
いつ、どんな状況のとき、どんな動悸を感じたのかといった記録をとっておきます。
自分の動悸のパターンがわかってくると、動悸が起きやすいシチュエーションを避けることができます。
また、医療機関へ行ったときに医師に症状を伝える材料としても役立ちます。
メモの方法
- いつ、何をしているとき?(例 深夜、1人でテレビを見ているとき)
- どんな種類の動悸?(例 ドクドクと心臓の音が大きく耳に響く感じ)
- 持続時間や回数は?(例 10分程度/1回)
- 動悸以外の症状は?(例 呼吸が速くなった。手に汗をかいた。心臓が止まったらどうしようと不安になった。)
予防法
睡眠不足やストレス、アルコールやカフェインの摂取、喫煙などは動悸を誘発するので、避けましょう。
また、心肺機能の低下によって動悸や息切れを感じやすくなるので、日頃から無理のない範囲で身体を動かして心肺を鍛えることも大事です。
動悸を予防するなら
- 睡眠不足を避ける
- お酒を控える
- たばこをやめる
- コーヒーなどのカフェイン飲料を減らす
- 運動で心肺機能を高める