めまいやふらつきは更年期女性によくみられる症状の一つです。
激しいめまいやふらつきで立っていることも動くこともできなくなるなど、日常生活に支障をきたす人もいます。
目次
更年期のめまい
めまいによる吐き気や、ふらついて転倒したときに起こるケガにも注意が必要です。
「もし電車のホ—ムでめまいが起きたら」、「外で具合が悪くなって、人に迷惑をかけたら」と考えると、外に出たり人に会ったりするのが不安になることも。そのストレスでさらに症状が悪くなる場合もあります。
更年期のめまいの原因はストレス
更年期に多いめまいの原因は、ス卜レスや自律神経の乱れからくる脳の血行不良だと考えられています。日頃から血行をよくする努力が必要です。
めまいの種類
めまいには天井が、クルクル回るような感覚の「回転性めまい」と、フワフワと浮いているように感じる「浮動性めまい」があります。更年期に多いのは浮動性めまいです。
回転性めまい
「グルグルと目がまわる」「グラグラと頭が揺れる」というのがこのタイプです。
原因の多くは、三半規管にあります。三半規管は内耳にある小さな器官で、平衡感覚をつかさどっています。ここに卜ラブルが起きたとき、身体のバランスがおかしくなって回転性のめまいが起こります。
また、脳に病気があって、回転性めまいが起こることもあります。
更年期に多い浮動性めまい
「船に乗っているみたいにフラフラする」、「身体に力が入らず雲の上を歩いているかのようにフワフワする」というのがこのタイプです。
過労やストレス、ホルモンのアンバランスなどによって、自律神経が乱れていると起こりやすいめまいです。精神的要因が関係しやすいことから、「心因性のめまい」と呼ばれることもあります。
立ちくらみ(起立性貧血)
「急に立ち上がるとクラクラする」、「目の前がスーッと暗くなる」というのがこのタイプです。
貧血や低血圧などで血液の循環が悪い人に起こりやすいめまいです。
更年期には経血の量が多くなったり、月経の頻度が増えたりする人がいて、貧血にもなりやすいので気をつけましょう。
更年期のめまい対策
クラッときたら無理に動かないで、その場にしゃがむか手すりなどにつかまります。交通の多い道や人ごみでは、安全な場所に移動します。
そして、なるべく頭を動かさないようにして安静にします。横になれる場所があれば、しばらく横にさせてもらいます。
人によって、めまいが楽になる姿勢や頭の角度があるので、自分が一番ツラくない姿勢で休
みます。
もし、めまい以外に次のような症状が現れたり、いつものめまいと様子が違うと感じたりしたら、早急に病院を受診します。
危険なめまい
- 20〜30分以上も続くめまいひどい頭痛
- どんどんひどくなる頭痛
- 手足のしびれやマヒ
- ろれつが回らない
- ものが二重に見える
- 意識がもうろうとするなど
脳の血行を良くしよう
脳には全身の血液の15%が流れるといわれています。つまり、脳の血行をよくするには、全身の血行をよくするのが一番近道です。
運動をしたり、入浴をしたり、暧かい服装を心がけたり、ストレスをなくしたりなどが更年期のめまいを防ぐ方法です。
逆立ちをして脚に溜まりがちな血液を脳に戻してあげるのも一案ではありますが、めまいやふらつきがあるときには危険なので避けます。
頭をよく使って脳の活性を高めることでも血流量は上がります。
脳の活性を高める方法
- 指先を使った作業をする(たとえば’編み物や折リ紙など)
- 段取りを考えながら料理をつくる
- 計算問題やパズルを解く暗記をする
- 人とおしゃべりをするなど
更年期のめまいの原因になる病気を治療する
不整脈や貧血、高血圧、難聴、脱水などめまいを引き起こしやすい病気は治療しておきましょう。
降圧剤や利尿剤、向精神薬などの副作用でめまいが起こることもあります。疑わしいときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
更年期は様々な症状が出てきやすい時期です。
つらいめまいを引き起こす原因となる病気にもかかりやすいので、めまい以外の更年期障害にも十分な注意が必要になります。