更年期障害を乗り越えるために、「気分転換のために趣味を持て」と言われます。
「更年期を乗り切るために何か趣味を持ちなさい」「気分転換ができることをおやりなさい」といくら言われても、実際のところ、どうしてよいのか分からない人が多いのではないでしょうか。
更年期障害を乗り越える気分転換
「好きなことだったら、とっくに始めているだろうし、第一、億劫で何もする気が起きないのに、気分転換のために何かを始めろなんて、無理な話だ」と思っているあなた、いますぐ決めろと言っているわけじゃありません。
ずっといまのような精神状態が続くことはないので、少し気分がよくなったときに、これから先、何をやっているのが楽しいかを、じっくり考えてみましょう。
庭いじりが楽しそうだなと閃いたら、ガーデニングの本を買ってくるくらいのエネルギーは残っているでしょう。
本を開いて、パラパラとめくっているだけでも、何かワクワクしそうだが、その日はそれでお終い。また、気分が乗ったときに続きを見れば、徐々に興味が湧いてくるはずです。
いつの日か、更年期は必ず終わるので、いまあなたを悩ませている不定愁訴は、きっと感じなくなり、何かを追求したいというポジティブな思いを持つようになるでしょう。
ポイントは、あくまで「趣味」であり、気晴らしにすぎないのだから、対象がなかなか見つからなくても、あまり深刻にならないことです。
気分転換としてアロマテラピーを奨める医者は多い
更年期の気分転換としてはアロマテラピーを奨めるドクターが多いです。
もともとは西洋の民間療法でしたが、さまざまな植物から抽出した香りのエッセンス(エッセンシャルオイル精油)を使い、病気を治したり、心身の不快な症状を緩和し、活力を維持するために行われていたもので、基本は香りを吸入します。
更年期障害の不定愁訴には、調整の効果があるべルガモット、フランキンセンス、バラ、ゼラニウム、ローズウッドの5種類がよいとされていて、マッサージや沐浴で、手軽に心身のリラクゼーションを図ることができます。
更年期に聞く5種類のアロマ
べルガモット
ローズウッド
ゼラニウム
フランキンセンス
バラ
更年期を乗り越える考え方
「人生の折り返し点」という考え方更年期は、まさに人生の折り返し点。
これまでの生きざまを振り返り、これからの生き方を模索するときといえるでしょう。
半世紀を生きてきた豊かな人生経験を元に、あなたが、あなた自身が一番幸せだと思えることを探し始める第ー歩なのかもしれません。
「もう50歳なのか」と嘆くより、「まだ50歳だ！平均寿命まで30年もあるのだ」と、プラス思考で日々を送ることが大事です。
普通の人には、50歳を過ぎて、本格的に絵を描き始めたゴーギャンのような天才画家や、日本地図を仕上げた伊能忠敬などの先達とは違う生き方しかできないでしょうが、何らかの形で社会との関わりを持ち続けていくはずです。
人間関係を見直す
気分転換が目的の趣味に生きるのでも、地域でのボランティア活動をするのでも、肉親の介護をするのであっても、社会、つまり人間関係を抜きにはやっていけません。
まず大切なのは、パートナーとの絆を強めることでしょう。
子育てを終えた夫婦の関係は、戦友か兄弟・姉妹かといった感情で結ばれていることが多いものです。
このまま、あと30年を共に過ごそうと思うカップルがほとんどだとは思いますが、なかには、修復不可能なほど、心が離れてしまった人たちもいるでしょう。
そんなカップルは、よく考えて、やり直しがきくうちに、別れたほうがいいのかもしれません。たった一度の人生の残りの30年を、お互いに嫌な感情のまま過ごすのは、とても良くないことではないでしょうか。気分転換どころか、ストレスになって更年期障害が悪化する一方です。
では、連れ合いに先立たれてしまった人、パートナーのいない人はどうするのでしょうか？
一人きりで年を取っていくのは、本当につらいことです。願わくば、何でも相談できる元気な友だちを何人か確保するのに限ります。そのうちの一人が、できれば年の若い異性であれば最高なのですが。
よき友と打ち込める「生きがい」を持つこと、これが老年期を迎える準備期間である「更年期」世代の人びとに必要な気分転換のアイテムでしょう。
仕事や子育てが、人生の全てではありません。
充分に生きて、年老いて死ぬときに、「ああ、楽しい人生だった」と自己満足して逝けるのなら、たとえ誰にも看取られなくとも、その人にとっては素啃らしい生涯だったのではないでしょうか。
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