乳癌の既往がある場合のホットフラッシュ対策は難しい【ホルモン補充療法】

乳癌の既往がある場合のホットフラッシュ
Sさんは49歳。最初に結婚した夫と死別し、10年前、8歳年下の男性と再婚しました。子供はいません。

49歳のとき、左乳癌がみつかり、初期だったので温存手術(乳房を残す手術)を受けました。

その頃から生理が不順となり、ここ半年ほどは月経を見ていません。2年前から、のぼせる感じと頭痛、突然噴き出る汗に悩まされています。

婦人科では、「エストロゲン不足によるホットフラッシュ」と診断されました。

乳癌既往でのホットフラッシュに悩む

乳癌の既往がある女性には、ホルモン補充療法は禁忌(絶対にしてはいけない)治療なので、訴えに困った婦人科のドクターは、漢方薬服用を提案しました。当帰芍薬散が処方され、症状は少し軽減したが、初めて会う人の前では、やはりどっと汗が噴き出るといいます。

Sさんが、外来を訪れたのは、胃腸の具合が悪いとの訴えからでした。神経質で繊細な感性の人ほど、さまざまな不定愁訴に悩まされることが多いです。

彼女は美しい容姿の持ち主で、現在の夫とは社交ダンスを通じて知り合い、愛を育み、結婚したのだといいます。整腸剤とガスを抑える薬との内服で、彼女の消化器症状は軽減しました。

何度か、外来で話を聞いているうちに、Sさんの悩みは、乳癌が再発して死ぬのではないか、いまの美しいプロポーションが崩れ、夫と楽しくダンスを踊れなくなるのではないかという2つの問題に絞られると推察できました。

他人から見れば、贅沢な悩みかもしれないですが、当人にとっては深刻な問題なのでしょう。

彼女にとって、これらの悩みがさまざまな不定愁訴をもたらす元となっていたと思われます。

乳癌既往でのホルモン補充療法

乳癌既往でのホルモン補充療法

乳癌は、手術後3年を経過しており、担当のドクターの話では、いまのところ全く問題はないとのことでした。

プロポーションを保つには、バランスの取れたダイエットを心褂けるように忠告され、しばらくは落ち着いた状態が続いていました。

自費診療で高額なホルモン補充療法

6力月ほど過ぎた頃、Sさんが突然、担当医に相談の電話を掛けました。

「ホットフラッシュがひどいので、ある形成外科のドクターを受診し、天然成分のホルモン補充療法を勧められたのですが、受けても大丈夫でしょうか?」

聞けば、自費診療なので百万円くらいかかる。乳癌の手術を受けたことを、そのドクターに言ったところ、「天然」のホルモンだから、再発する心配はないと断言したのだそうです。癌の手術をした担当ドクターには、まだ聞いていないと言います。

がんの再発を促す可能性のある療法

がんの再発を促す可能性

担当医は、少し戸惑いながらこう忠告しました。

「やめたほうがいいでしょう。ホットフラッシュはそれで治まるかもしれないけれど、癌が再発する可能性のある治療はお勧めできません。手術をしたドクター、きっと反対なさるでしょう」

結局、Sさんはホルモン補充療法を受けるのを断念し、いままで通りの漢方薬治療のまま経過を観察することになりました。乳癌を手術した主治医は、「ホルモン補充療法ですか?絶対にお勧めできません。もしかしたらほんの少し残っているかもしれない癌を育ててしまうかもしれないのですよ」と、即座に反対したのだといいます。

長く生きるか、美しく生きるか、命を削ってまで、美しさと女らしさを追求する必要はないのではと考えてしまいますが、後日、ある乳癌の専門医から、違う見方もあると諭されました。彼は何千例もの乳癌患者さんを手術してきた大べテランといいます。

その乳がんの専門医曰く、

「要するに、QOL(生活の質)をどう高めるか、ということですよ。癌が再発して、五年以内に死ぬとしても、その間若く美しいまま過ごせるのなら、患者さんが望むようにしてあげたって、いいんじゃないでしょうか。ホルモン補充療法をやらなくたって、乳痛は再発するかもしれません。いまを楽しく生きられればいいという患者さんが、アメリカやヨーロッパでは増えているのです。第一、乳房温存療法そのものが、QOLを目的に開発された治療法なのです」

だそうです。

Sさんは、いまなお迷っているのが現実です。

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