運動は更年期障害を予防したり、今、出ている症状を和らげる効果があります。
40代以降にリスクが急上昇する乳がん予防の点でも効果があることが分かっているので、運動を習慣にすることがとても重要になってきます。
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どんな運動がおすすめ?
更年期世代には肥満や生活習慣病予防の観点からウォーキングなどの有酸素運動がまずおすすめですが、筋肉の柔軟性を高めて体のバランスを整えるストレッチや、筋力をつける運動を組み合わせるとベターです。
柔軟性や筋力を高めるのは、骨折を招く転倒の予防にもなるから。疲れるほど激しい運動を行う必要はなく、むしろ楽しみながら、 運動の爽快感を得ることを目安に、ほどほどの負荷の運動を続けることが大切です。
実際、更年期世代を対象にした研究で、40代から閉経まで、中程度の運動をした人は特に心の症状が軽いと報告されています。
また、更年期は尿失禁の悩みが増える時期なので、骨盤の中に詰まった臓器を下から支える骨盤底筋を鍛える体操もおすすめです。
更年期におすすめの運動
全身持久力を高める | ウォーキング、サイクリング、ジョギング、散歩、山歩き、水泳、テニス、ゴルフ、バレーボール |
柔軟性を高める | ストレッチ、ヨガ、柔軟体操、太極拳、ラジオ体操、リズム体操 |
筋持久力を維持する | ダンベル体操、腹筋背筋、腰痛体操、ウエイトトレーニング |
骨盤底筋体操
やり方は、「肛門と膣を中に引き込むように力を入れてから緩めることを繰り返す」だけ。
立って行っても座ったままでもOK。これは、くしゃみやせきをしたときに少しもれる腹圧性尿失禁の改善を目的とした体操ですが、トイレに間に合わずにもれてしまう切迫性失禁にも効果があります。
運動と合わせて食事にも気を付ける必要あり!
更年期の肥満を抑えるには運動だけではなく食事にも気をつけましょう。
食事では特に大豆製品をとることを心がけたいです。大豆のたんぱく質は肥満防止にも良いですし、なんといっても更年期障害に効果のある成分が含まれています。
大豆製品にはエストロゲンと似た構造を持つ大豆イソフラボンが豊富に含まれます。大豆イソフラボンをとったからといってエストロゲンが増えるわけではありませんが、骨密度の減少を抑えたりと、あたかもエストロゲンをプラスしたかのような効果が得られるのです。
一方で、エストロゲンの過剩な働きを抑える作用も持っているので、PMS症状の軽減や乳がん予防の点でも注目されています。更年期症状軽減を目的にした場合、有効量は1日50mg程度。
納豆なら1パック(50g)、 豆腐なら3分の2丁 (200 g)、豆乳なら130mlが目安です。蓄積しない成分なので毎日とるのがコツです。
大豆製品を多くとればホットフラッシュも起こりにくいという科学調査もあります。
甘いものが止められない場合は?
肥満を気にしてるけど、甘いものが止められないという方もいると思います。
でも、やめられない人はやめなくてもいいと思います。ただし、『一人のときには絶対に食べない』というルールを作るといいでしょう。
一人だとド力食いしてしまう人も、 人目があれば気持ちをコントロールしやすい。また、「今日は特別」という日に、会話を楽しみながらスイーツを食べると、心の満足度も高くなります。
ただし、空腹時に砂糖たっぷりのお菓子を食べると血糖値が急上昇するので、食べるなら間食よりも食後に少量食べた方が肥満には繋がりにくくなります。
運動習慣を身に付けよう
「運動習慣が身につかない……。」
一人ですぐできるウォ—キングなどは、お金はかからないけれど、サボッても誰にも責められず、効果が出てもほめてくれる人もいないので、やる気の維持が難しい……。
そんな方でも運動を続けるコツはほめてくれる人を見つけること。
気長に面倒をみてくれる(できればイケメン笑)インストラクターを探して「3年でも4年でも通うのでお願いします」と言ってみるのが良いです。食べ物と一緒で、運動についても人目があれば気持ちをコントロールしやすくなります。
または、予約制のパーソナルトレーニングにすると、サボれなくなるので続く人が多いですのでおすすめです。